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2025年3月8日、ソウル拘置所から釈放された韓国の尹錫悦大統領=ロイター

 大統領を罷免(ひめん)されて失職した韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)氏に対し、「非常戒厳」をめぐってすでに起訴された内乱罪のほかにも、捜査が本格化すると韓国メディアが伝えている。現職大統領の「不訴追特権」が、失職で失われたためだ。罷免に伴い、本来は退任後に受けられるはずだった待遇についてもほとんどを失うことになる。

 韓国の憲法は、大統領は在職中に刑事上の訴追を受けないとする不訴追特権を認めているが、内乱罪などは例外と規定しているため、尹氏は内乱を首謀した罪で今年1月に起訴された。

 捜査当局はこの際、尹氏を職権乱用容疑でも捜査していた。韓国メディアは、尹氏が失職したことで今後、現職時には適用できなかった職権乱用罪で追起訴する見通しだと報じている。

 また、捜査当局が尹氏を拘束…

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