韓国の憲法裁判所が尹錫悦(ユンソンニョル)氏の大統領罷免(ひめん)を宣告してから一夜が明けた5日、韓国各紙は、尹氏による「非常戒厳」が「違憲」と認定された結末を大々的に報じた。複数紙が第1面の全面で扱い、9万字超ある宣告文の全文を掲載する新聞もあった。
ハンギョレ新聞と韓国日報は、うつむきながら歩く尹氏の写真、「罷免 民主主義守った」などの見出しとともに宣告文の要旨で1面を埋め尽くした。ハンギョレは中面4ページを割き9万字超の全文も載せた。
同紙は社説で「脅かされた憲法が主権者と共によみがえり、挑戦を受けた民主主義もまた立ち上がった」などと論じた。京郷新聞は1面を「終わった 市民が勝った もう一度 民主主義へ」という見出しだけで埋めた。
「国民の意識が生んだ結果」
保守系大手紙の朝鮮日報は1面で8人の憲法裁判官の写真を紹介し、「国家緊急権乱用」という憲法裁による指摘を見出しにした。社説では、政府高官らへの弾劾(だんがい)訴追を相次いで行った進歩(革新)系最大野党・共に民主党について「弾劾を自画自賛することは正しくない」と批判した。
同じく保守系の東亜日報は1面に社説を掲載し、今回の結果について「私たちの民主化の歴史が作り出した憲法秩序、さらに積み重ねられた国民の意識が生み出した結果だ」とした。
一方、北朝鮮の朝鮮中央通信も同日、海外の通信社による報道を引用する形で「尹錫悦の短い政治経歴は終わったが、数カ月間にわたり韓国が経験した混乱の終わりとはならないだろう」などと報じた。