聯合ニュースによると、「非常戒厳」を出した韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領の拘束に向け、捜査当局が3日朝、拘束令状を執行するために出発し、公邸の前に到着した。拘束令状はソウル西部地裁が捜索令状とともに発付していた。現職の大統領が拘束されれば、初の事態となる。
公邸の周辺には大勢の尹氏の支持者らが集まっているが、公邸に近づけないよう警察が統制している状況だ。聯合ニュースによると、約2700人の警察官が動員されているという。
一方で、大統領警護処が執行に協力するかどうかは不明だ。
非常戒厳は尹氏が昨年12月3日夜に宣布し、国会の解除要求決議を受けて、約6時間後に解除された。尹氏は内乱などの疑いで告発され、政府高官らを捜査する「高位公職者犯罪捜査処」や警察などの合同捜査本部が「内乱の首謀者」とみて捜査を進めていた。
国会は昨年12月14日、尹氏の弾劾(だんがい)訴追案を可決し、尹氏は職務停止になった。その後、合同捜査本部が3度にわたって出頭を求めたが応じず、公捜処が同30日に拘束令状の請求に踏み切った。
尹氏の弁護側は、捜査よりも憲法裁判所での弾劾審判が優先という尹氏の立場を明らかにし、令状発付にも強く反発していた。