塚口の街にジャズの音色が鳴り響く――。兵庫県尼崎市で12日、音楽イベント「塚口ジャズ」が開かれる。今年で3回目。プロからアマチュアまで約20組がホールや屋外、飲食店など様々な場所で演奏する。
午前11時から阪急塚口駅前の「はんつかスカイコム広場」で演奏がスタート。午後1時からはJR塚口駅に近いピッコロシアター(県立尼崎青少年創造劇場)で開催される。アマチュアバンドや、サックスの宮崎隆睦(たかひろ)さんらプロが演奏する。無料。夕方以降は「ジャズナイト」として飲食店でライブがある。
企画したのは、阪急塚口駅前で「松葉寿司」を営む岡本博幸さん。今年もピッコロシアターに出演する甲南中学・高校(芦屋市)のジャズバンドのブラスアンサンブル部のためだった。
岡本さんもブラスアンサンブル部出身で、2年前は岡本さんの長男も所属していた。ただ、当時は新型コロナウイルスの影響で演奏の機会がなくなっていた時期。このため、後輩たちのことを思ってピッコロシアターでの演奏会を企画した。
さらに「塚口の街全体をジャズで盛り上げたい」と、屋外や飲食店での演奏を思いついた。こうして塚口ジャズを開催したところ、ピッコロシアターの大ホールがほぼ満席、屋外ステージやジャズナイトも好評だったという。
部の顧問の今田孝一教諭は「演奏の機会をつくっていただき、感謝しかなかった。生徒たちは緊張よりも、ステージに立てることがうれしそうだった」と振り返る。
今回の塚口ジャズに向け、高3の山下哲平部長は「初めてジャズを聴く人も多いと思う。塚口が盛り上がるように全力で演奏するので、楽しんでもらいたい」と意気込んでいる。
詳しいスケジュールやジャズナイトの開催店などは塚口ジャズのホームページ(https://tsuka-jazz.com/)で。(田中祐也)