男子トイレ

 前立腺が大きくなって尿道を圧迫し、尿が出にくくなったり、頻尿になったりする前立腺肥大症。患者への負担が小さい2種類の新しい手術が近年、公的医療保険の適用となった。持病があるなど、これまで手術を受けることが難しかった患者の治療の選択肢となっている。

 千葉県の70代男性は7、8年前から頻尿や尿漏れに悩まされ、医療機関で「前立腺肥大症」と診断された。薬で治療していたが、なかなか改善せず、症状は次第に悪化していた。

 保険代理店を営む男性は、車で顧客のところに行くまでに何度もコンビニエンスストアに寄ってトイレを借りていた。夜間の頻尿もおさまらず、多いときは一晩で7、8回トイレのために起きなければいけなかった。

 トイレでも尿はちょろちょろと少ししか出ず、残尿感が続いた。しばらくするとまたすぐに尿意を覚えた。

加齢とともに進行 原因はっきりわからず

 前立腺は男性にだけある臓器で、膀胱(ぼうこう)の下で尿道を取り囲んでいる。その前立腺が大きくなることで尿道が圧迫され、尿が出にくくなったり、頻尿になったりする排尿障害を起こすのが前立腺肥大症だ。

 加齢とともに進行し、患者は…

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