12月末で分娩休止を決めた屋島総合病院=2024年4月9日午後5時19分、高松市屋島西町、和田翔太撮影

 産科医の不足を理由に、JA香川厚生連屋島総合病院(香川県高松市屋島西町)が、今月1日から、新たな分娩(ぶんべん)の予約の受け付けを中止したことがわかった。県によると、これにより、県内で分娩できる施設は16施設となる見込み。

 同病院はホームページに「お産(分娩)取り扱い休止のお知らせ」を掲載し、12月末で分娩を休止するとし、「全国的に産科医師は不足しており当院も例外ではありません」と説明した。再開については未定としている。取材には「詳細については話せない」とした。

 同病院によると、3月31日までに通院していた患者は同病院での分娩が可能。産婦人科は存続し、妊娠初期の診察や母乳相談、妊娠や薬の相談などについては、これまで通り行うとしている。

 全国では医師不足や働き方改革などを背景に、分娩休止となる医療機関が増えている。県子ども家庭課によると、県内の分娩取り扱い施設は2013年度には23施設(14病院、9診療所)だったが、23年度では17施設(14病院、3診療所)。

 県内では、医師不足で体制が整わないとして、さぬき市民病院が19年8月から21年1月まで出産対応を休止した。(和田翔太)

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