安倍晋三元首相(当時67)の銃撃事件で殺人や銃刀法違反などの罪に問われた山上徹也被告(44)の裁判員裁判に向けた準備手続きで、弁護側の求める「情状鑑定」を奈良地裁が行わないと決めたことが13日、関係者への取材で分かった。
情状鑑定は、精神科医が刑事責任能力を調べる精神鑑定と違い、心理学の専門家が被告との面接や家庭環境の調査をして量刑判断に必要な材料を提供するもの。
山上被告は2022年7月、奈良市で参院選の応援演説をしていた安倍氏を手製の銃で殺害したとして、逮捕・起訴された。捜査段階で「母親が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に多額の献金をして生活が破綻(はたん)した。教団に恨みがあり、関係が深い安倍氏を狙った」と供述したとされる。
関係者によると、弁護側は公…