竜王伝説カードゲーム=2025年1月24日、山口市中園町、山野拓郎撮影

 見島のたこ、萩の海産物、徳地の和紙……。山口県内の地域資源を活用し、山口県立大の学生たちがデザインした作品を展示する「地域デザイン展 2025」が、山口市の山口情報芸術センター(YCAM)で26日まで開かれている。

 同大学国際文化学部文化創造学科の主催。地域の文化・資源の振興をテーマに学ぶ学生22人が、「地域デザイン実習」でつくった作品だ。

 藤田彩花さん(3年)は、萩市の離島・見島伝統の巨大だこ「おにようず」をモチーフにした子ども用甚平を制作した。山口市出身で、幼いころ祖父母に連れられて見島に行き、おにようずの迫力に魅了された。「すごくかっこいいのに、県内でも知らない人が多い」と感じ、魅力の一端を伝えようと、昇華転写プリントという手法でおにようずのデザインを採り入れた甚平を仕立てた。

 伊藤文音さん(同)は、萩の海産物を描いた「シーフードネクタイ」をつくった。愛知県出身で、山口に来て「おさしみや煮付けなど萩の海産物のおいしさに衝撃を受けた」という。画用紙に水彩絵の具で描いたアマダイなどをスキャンして、布地にプリントした。「ネクタイが萩の海産物を知るきっかけになれば」と願う。

 山陽小野田市で生まれ育った内野実乃里さん(同)は、同市の竜王山にまつわる竜の伝説をもとに創作された竜王伝説をテーマに、オリジナルの対戦型カードゲームを考えた。小学生をターゲットに、気軽に遊べて内容も理解できるよう工夫したという。

 他にも、徳地和紙の照明や萩焼の風鈴、タチウオを模した「たちうおミラー」などユニークな作品が並ぶ。

 同センタースタジオBで午前10時~午後5時。入場無料。

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