庄内産大豆を使った「まるごと庄内産納豆」とみそ=山形県鶴岡市

 庄内の農家や加工業者、山形大農学部などがタッグを組んでつくった「まるごと庄内産納豆」が発売され、地域の小売店で販売されている。

 納豆の商品化は、山形大の「庄内スマート・テロワール」プロジェクトの一環。農家や加工業者、小売店が連携し、食と農の地域内循環と食料の自給をめざす。2017年以降、庄内産の豚肉を使ったウィンナーやハム、小麦を使った麺などを売り出してきた。

 納豆は大豆を使った製品としてはみそに続く第2弾。香りと食感がいいという。

 畜産農家から出た堆肥(たいひ)を使って、畑作農家が大豆を生産。山形大が大豆を買い上げ、酒田市の納豆製造会社に加工を委託している。畑作農家は大豆と飼料用トウモロコシを輪作で生産。くず大豆や加工時の副産物は飼料にする。資源を無駄なく利用し、地域内循環を実現しているという。

 同大農学部の浦川修司教授(畜産学)は「これからは、農地も含めた限られた資源を持続的に活用することが求められている。地域内循環の輪に入り、庄内を応援するという意識でこの納豆を買っていただければ、地域全体が盛り上がる」と話す。

 まるごと庄内産納豆は30グラム入り2個セットで税抜き130円。酒田市内で店舗を展開する「ト一(いち)屋」と、鶴岡市内に店舗をもつ「主婦の店鶴岡店」の一部店舗で販売されている。(清水康志)

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