愛媛県で延焼が続く山林火災は26日で、発生から4日目を迎えた。延焼がさらに拡大した場合、同県今治市域のほぼ全体が停電する可能性が出ている。
25日に会見した四国電力送配電によると、今治市内に電力を供給する主な送電線は2本ある。このうち延焼地域を通る桜井線は安全のため25日から停止。残る今治線で送電している。ただ、火は両線が接する地点まで迫っており、さらに延焼が進むと今治線も使えなくなるおそれがあるという。
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四電送配電の担当者は、「今治市のほぼ全域にあたる、最大7万6千戸が停電する可能性がある」と明らかにした。四電によると、26日も危険な状況は変わらず続いているという。
ブラックアウトへの備えとして、四国各県から発電機車計24台が今治市内に集まっているほか、他の電力会社にも発電機車の派遣を要請している。想定では、発電機からの送電は、官公庁や病院など社会的影響が大きい施設を優先するという。
26日正午現在、今治市内では、保安のため数戸で停電が続いているほかは、停電は発生していない。