駿台甲府―山梨学院 四回裏、山梨学院の二塁走者・石井が守備の乱れに乗じて生還し4点目。捕手森谷=2025年5月5日、山日YBS、池田拓哉撮影

 第77回春季関東地区高校野球山梨県大会(県高校野球連盟主催、朝日新聞社など後援)の準決勝が5日、山日YBS球場(甲府市)であり、山梨学院が駿台甲府に9―0で7回コールド勝ち。帝京三は甲府西を10―6で下した。決勝は6日正午から同球場である。2校は17日から茨城県で開かれる関東地区大会に出場する。

 最後に一矢を報いた。

 5点を追う九回2死二塁。先発した甲府西の深沢広佑投手(3年)が、中前適時打で1点を返した。試合後は「最後に打てて良かった」と笑顔を見せた。

 38年ぶり3回目の関東大会出場をかけた大一番。春季県大会は全試合で先発登板し、この日は三回途中で4点目を失ったところで降板した。

 一方で打撃は絶好調。長打2本を含む3安打を放ち、犠飛と適時打で2打点を挙げた。七回には右前三塁打を決め、塁上で左手を突き上げた。

 自らの投球で再逆転を許しながらも、打撃でしっかりと粘りを見せた。試合後、柏木洋和監督は「打撃のセンスもあるいい選手」とたたえた。

 公立校で準決勝に唯一進んだ。柏木監督は「ノーサイン」で選手の自主性を重んじる野球を大切にしている。「気負いなく力を出せるチームへと成長している」。この夏、強豪私立の壁に再び挑む。

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