第107回全国高校野球選手権大会で8強に入った山梨学院は19日、準々決勝第1試合(午前8時開始)で、京都国際(京都)と対戦する予定だ。山梨学院の吉田洸二監督(56)と京都国際の小牧憲継監督(42)にそれぞれ、相手校の印象や勝敗のポイントなどを聞き、対談の形式で紹介する。
――相手校の印象は
小牧 例えるなら五つ星ホテル。どれだけ頑張っても、うちは地方の良心的な民宿みたいなものだ。本当に投手もいいし、隙がない。初戦で戦わせていただいた健大高崎さんと同じく、優勝候補の筆頭格という印象を持っている。
吉田 エースの西村一毅投手は今大会、左投手では一番攻略が難しい。堅い守りと足を絡めた作戦は意外とオーソドックスな感じもするが、すごくそつがない。さすがに優勝をするような野球をしているな、という印象だ。
――警戒をしている選手は
小牧 本当にみんな。ピッチャーは右のエース菰田陽生投手と、左の檜垣瑠輝斗投手がいて、ほかにも中学時代から知っている選手がたくさんいる。打線もすごく能力が高く、初球からタイミングをしっかりと合わせて打ってくる。能力の高さをすごく感じる。
吉田 攻撃では1番打者の長谷川颯選手がすごくいい。あの選手にたくさん仕事をさせると、相手の得点力が上がるな、と。勝負を避ける場面もあるかもしれない。
――理想の試合展開は
小牧 やっぱりロースコアに抑えて終盤勝負に持ち込むというスタンスでないと、今年は勝負できないと思う。なんとか序盤から突き放されず、後半勝負に持ち込みたい。
吉田 うちは先発投手は決めていないが、やはりロースコアの試合にしたい。相手の西村投手から3、4点を奪うというのはちょっと難しいので、できれば2―1とか3―2とか、最後はうちが1点多いような展開が理想。(得点の)チャンスは少ないとは思っている。
――チームでカギとなる選手は
小牧 やっぱり西村投手がゼロに抑えてくれることが絶対条件。
吉田 もちろん菰田、檜垣の両投手。この2人がちゃんと投げないと難しい。打線では4番横山、5番平野、6番萬場。春の関東大会などの大事な場面では、ここに勝負どころが来ていた。
――勝敗のポイントは
小牧 無駄な四球や、記録に残るようなミスをしているうちは勝てない。あとは記録に残らないミスをどれだけなくせるか。判断や選択の部分で、ほんの一瞬の迷いが命取りになる。そこはしっかり気をつけたい。
吉田 お互いの投手がどれだけの仕事をするかが、一番のポイントではないか。
――意気込みを
小牧 こういう強いチームと試合ができるのが甲子園。いろんな選手の能力を引き出してもらっている。選手たちが成長してくれたら、と思っている。
吉田 昨年の優勝チームと、ベスト8という状況で試合ができるということがありがたい。思い切って試合できる。練習してきたことをぶつけたい。