指揮者の山田和樹さん(46)が12日、世界最高峰のオーケストラの一つ、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の本拠地ベルリンでの定期演奏会で初めて指揮した。定期での日本人指揮者の起用は、2011年に振った佐渡裕さん(64)以来14年ぶり。山田さんは弾むような指揮で色彩豊かな演奏を披露し、聴衆を魅了した。
山田さんは前半、ローマの噴水の1日の変わりゆく情景を表現した、イタリアの作曲家レスピーギの交響詩「ローマの噴水」を指揮。続いて日本の作曲家、武満徹の「ウォーター・ドリーミング」で、首席フルート奏者のエマニュエル・パユ氏の独奏とオーケストラの見事な調和を演出した。後半はフランスの作曲家サンサーンスの交響曲第3番「オルガン付き」。パイプオルガンとオーケストラによる壮麗な響きに、聴衆から盛大な拍手が起きた。
山田さんは終演後、記者団に「(オーケストラのメンバーは)僕のやりたいことをものすごくフォローしてくれ、一緒に作り上げた感があって、すごく幸せな瞬間でした」と話した。
ベルリン・フィル事務局によ…