新可児―御嵩間を走る名鉄広見線=岐阜県御嵩町

 存廃の議論が進む名古屋鉄道広見線の一部区間(岐阜県の可児市、御嵩町)について、可児市が市民アンケートを実施した結果、存続を求める意見は4割未満となった。御嵩町は存続方針を示しており、沿線自治体間の温度差が浮き彫りになっている。

 「市民の貴重な税金を使うならば、その根拠が説明できるかどうかが大きなポイントになる」。2日、可児市の冨田成輝市長は記者会見で、広見線存廃についての考えを語った。

 広見線のうち新可児駅―御嵩駅の区間(7.4キロ)は、年間2億円程度の赤字が続いてきた。

 御嵩町と可児市は毎年計1億円(御嵩町7千万円、可児市3千万円)の「運営支援金」を名鉄に支払い、路線を維持してきたが、2026年度以降の運行について、名鉄側から現行方式では継続できないとの意向を伝えられ、沿線自治体などで存廃の議論が進んでいる。

 御嵩町が公表した試算では、存続の場合、沿線自治体の費用負担は計約1億8千万円と2倍近くになる可能性がある。

市長「現時点では非常に厳しい」

 これを受け、可児市は、5月に市民3千人を対象にしたアンケートを実施。1219人から回答を得た。

 今後のあり方についての選択…

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