NATOのルッテ事務総長(右)との会談に臨む岩屋毅外相=2025年6月24日(日本時間25日)、オランダ・ハーグ、外務省提供

 オランダ・ハーグを訪問中の岩屋毅外相は24日(日本時間25日)、北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長と会談した。両者は日本とNATOの防衛産業の協力を強化していくことで一致した。

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 会談は約30分間。日本政府によると、ルッテ氏は「安全保障環境が厳しさを増す中で、日本を含むインド太平洋地域のパートナーとNATOの協力が一層重要になっている」と発言。岩屋氏は「欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障は不可分だ」と述べ、NATOの関与拡大を歓迎した。

 両者はウクライナやイラン、北朝鮮といった地域情勢も議論。日本とNATOの協力を、防衛産業などの分野で高みに押し上げることで一致した。

 NATO首脳会議では、加盟国が国内総生産(GDP)に占める防衛費の割合を5%に引き上げる目標を決める見通しだ。外務省関係者は「欧州各国は、増やした防衛費の使い道として、日本の防衛産業や最先端のAI技術への期待を高めている」と話す。ルッテ氏は4月に訪日し、防衛装備品を生産する企業を訪問するなど、関心を示していた。

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