国賓待遇で訪米している岸田文雄首相は11日午前(日本時間12日未明)、米議会の上下両院合同会議で演説する。上下両院での演説は、米連邦議会の舞台として最上級に位置づけられる。岸田氏の演説が実現した背景には、米国で党派を超えて強まる中国への警戒感がある。
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2021年に発足したバイデン政権が外国首脳を国賓待遇で招くのは、岸田氏が5例目だ。これまでに国賓として招待された国には、日米とともに政策対話「QUAD(クアッド)」を構成する豪州とインドがある。23年4月には、韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領も国賓として招かれ、上下両院合同会議で演説した。このほか国賓として招かれたのはフランスだけ。中国に対抗する上で重要なインド太平洋地域の同盟・友好国の首脳を厚遇する姿勢が鮮明だ。
バイデン政権は、岸田氏が防…