島根大学は9日、電子部品製造の出雲村田製作所(島根県出雲市)と連携協力に関する協定を結んだ。卒業生の県内定着を促進するのが目的。協定に基づき、県内企業への就職を希望する学生に支給する奨学金の原資を、同社が島根大に寄付する。
島根大は、同様の協定を結んだ企業からの寄付金をもとにした給付型の「県内定着奨学金」を、県内企業への就職を条件として、3、4年生時に最大30万円支給している。
協定は出雲村田製作所が5社目。奨学金のための寄付のほか、教育、人材育成、インターンシップについて連携し、共同研究や同社の外国人従業員の子どもの教育・生活支援などに関する意見交換会も開催するという。
松江市の同大松江キャンパスであった協定締結式で、出雲村田製作所の谷口育男社長は「学生が素晴らしい学生生活を送って力を蓄え、頼もしい地域の一員になってくれることを祈念している」。大谷浩学長は「協力関係を強化し、県内の産業の発展、人材の育成に取り組むことができれば」とあいさつした。