農業などに携わる人への職業差別とも受け止められかねない発言をした静岡県の川勝平太知事に対し、坂本哲志農林水産相は5日、「農村地域に生まれ育ち、農業の現場における創意工夫を見てきた一人の政治家として憤りを禁じ得ない」と批判した。
閣議後の会見で記者の質問に答えた。衆院熊本3区選出の坂本氏は「(農家は)国民の食ばかりでなく、地域の経済やコミュニティーを支えている」と強調。さらに、川勝知事が「県庁はシンクタンク」と述べたことについて「行政は現場の単なるコンサルタントではなくて、現場と価値観や将来構想を共有した上で、これからの日本の農林水産業をつくり上げていくものだ」と語った。(加藤裕則)