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川遊び後に体調不良を訴える人が相次いだ「轟の滝」。周辺には遊泳を控えるよう呼びかける看板が設置されていた=23日、熊本県天草市、渡辺淳基撮影

 熊本県天草市の「轟(とどろき)の滝」周辺で川遊びをした後に体調不良を訴える人が相次いだ問題で、県は27日、ノロウイルスとの関連が疑われるとする調査結果を公表した。滝周辺の複数の箇所から採取した水から、ノロウイルスを検出した。県は、当面は周辺での遊泳を控えるよう呼びかけている。

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 天草保健所などによると、天草市天草町の下津深江川にある「轟の滝」周辺で今月13日に水遊びをした高校生7人が、2~3日後に下痢や嘔吐(おうと)の症状を訴えた。翌日から同様の症状を訴える人が相次ぎ、医療機関の受診者は27日までに子どもを含む計124人に上っている。重症者はいないという。

 また、124人との重複は不明だが、直接保健所に連絡を寄せた人が93人いた。このうち、20代の男性が14日から16日まで入院していたという。

 県は患者の便を調べたうえで、滝周辺の水を採取し、県保健環境科学研究所で原因を調べていた。ただ、県は、河川の水と患者の便から検出したノロウイルスの遺伝子型が異なっていたとして、「原因と断定するには至らなかった」と説明している。(渡辺淳基)

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