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試作された「ソルトビーチハイボール」。市川産のハチミツ、君津産のウイスキーを使っている=2025年3月6日、市川市、ソルトビーチハイボールの会提供
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 千葉県市川市の新たな名物をつくろうと、市民有志がお酒の新メニュー「ソルトビーチハイボール」を考案した。同市の地名「塩浜」にちなんだ命名で、15日に県立現代産業科学館(同市鬼高)で開かれる「いちかわ産フェスタ」に飲食ブースを出展し、初披露する。

 市北部で不動産業を営む宮田克仁さん(51)が昨年11月、SNSで「塩浜という地名にちなんだハイボールを作ろう」と呼びかけた。フェイスブック内のグループ「市川チョイ呑(の)み倶楽部」のメンバーらとつながり、瞬く間に25人ほどが集まった。打ち合わせや試作の会場には、市南部の喫茶店「潤の珈琲(コーヒー)」店長の小林愛美さん(49)が手を挙げてくれた。

 ハイボールに入れるレモンは市北部のナシ農家が栽培し、ハチミツも市内の養蜂家から仕入れた。ただ、ベースとなるウイスキーは君津産で、ハイボールの味を引き立てる塩も、市内では製塩業が途絶えたことから勝浦産のものを使う。フェスタ当日はお酒のほかに「行徳めし」として、地元の海でとれたホンビノス貝などを使ったおつまみも用意する。

 同市は中心の都市部のほか、北部は農業が盛んで、南部には海もあり漁業を営む人もいる。数年前、市がまちづくりのリーダーを養成するタウン・マネジメント・オフィサー(TMO)講座を受講したという宮田さんは「市民が互いの地域を知ることができるように、南北の融合をテーマに取り組んだ。新たな市川の名物となり、市全域の飲食店で広まってほしい」と期待を込めた。

 同フェスタは15日午前10時~午後4時。各企業の製品や伝統工芸品の展示のほか、有料で飲食などができる約30のブースが出展する。雨天決行。

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