参院選投開票を翌日に控えた19日夕、浜辺健太さんは繁華街を練り歩いて支持を呼びかけた=2025年7月19日午後5時13分、金沢市片町1丁目、椎木慎太郎撮影

 31歳、2児の父。公立小学校の教諭を辞めて挑んだ7月の参院選は、悔し涙で幕を閉じた。国民民主党の新顔候補として16万票余りを集めたが落選。これからについては模索中だ。

7月20日に投開票された参院選に挑んだ元小学校教諭。始まりは、缶コーヒーを挟んでの面談でした。

 金沢大学を卒業後に約7年、石川県内の小学校で教壇に立ってきた浜辺健太さんは今春、仕事を辞めた。理由は、秋に見込まれる地元の羽咋市議選に出るためだ。

 「教育長に、直接意見を言える立場になりたい」と思った。勤務時間外に教材を手作りすることも、子どもらの笑顔を思えば苦労とは感じなかった。一方、同僚らが労働環境を理由に休職、転職するのを見て、教員の働き方を根本的に変えなければと思った。それが、子どもらがのびのびと育つ環境につながると考えた。

浜辺健太氏=2025年6月20日、金沢市割出町、椎木慎太郎撮影

 4月半ば、昨秋の衆院選で石川1区から立候補し、比例復活当選した国民民主の小竹凱氏(27)と顔を合わせた。第2子となる長女の育児休暇中だった約2年前、同党の政治塾をオンラインで受講。卒塾後に議員と面談できる制度を使い、市議選に向け、地区ごとの人口や過去の投票データを持参し、アドバイスを受けた。

 小竹氏から電話があったのは、10日ほど後だった。「また金沢に来られますか? 履歴書を持ってきて下さい」という。小竹氏の事務所には、同党の金沢市議の粟森慨氏(55)もいた。

 ソファに座って向かい合い…

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