1980年代、液体のせき止め薬の一気飲みが若者中心に流行し、社会問題になった市販薬の過量服用(オーバードーズ)が今、改めてクローズアップされている。
95年から続く「薬物使用に関する全国住民調査」では2023年、従来の覚醒剤や睡眠薬などと並んで、市販薬が初めて調査対象になった。薬局で買えるかぜ薬やせき止めなどの乱用が10代を中心に広がっているためだ。
10代の薬物依存の主流に
国立精神・神経医療研究センターの松本俊彦・薬物依存研究部長らのグループは、全国の精神科を受診した薬物関連患者の実態を経年的に調べている。
研究では16年から、10代…