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江原章人さんは今年1月にもアドベンチャーワールドに行き、ジャイアントパンダ「結浜(ユイヒン)」などの愛らしい姿を撮っていた=江原さん提供
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 和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドにいる4頭のジャイアントパンダが、6月末にも中国に帰国することが決まった。かつて同園にいたパンダの名付け親の一人、会社員の江原章人さん(31)=神戸市灘区=は「さみしいが、中国で幸せになってほしい」とエールを送った。

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 小学生の頃からパンダが好きだった江原さんは2008年に同園で生まれたオスの「永浜(エイヒン)」に名前をつけた。命名者の一人として招待され、家族とともに見に行った。今回返還予定のメスの「良浜(ラウヒン)」は、名付けた永浜の母にあたる。おっとりとしたやさしい表情で、ササを食べていた姿が印象的で、今年1月にも会いに行くなど、成長を見守っていた。

 月に10回ほど通っているのは、地元の神戸市立王子動物園(同市灘区)。メスのジャイアントパンダ「タンタン」が昨年3月に死んだ後も、パンダ舎に赴き、手を合わせている。

 今回、アドベンチャーワールドの4頭が帰国すれば、国内のジャイアントパンダは東京の恩賜(おんし)上野動物園の2頭だけとなる。東京までは距離があり「しばらくはパンダを見る機会が減ってしまう」と嘆く。

 気軽には会えなくなるため、4頭が中国に帰る前に別れを告げに行くつもりだ。「『今までありがとう』と伝えたい。アドベンチャーワールドのことを忘れずに、元気に過ごしてほしい」

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