宮本輝さん(78)が初めて手がけた歴史小説「潮音」(文芸春秋)が今年1月から月1冊刊行され、全4巻が完結した。幕末から明治維新を生き抜いた富山の薬売りの目を通して、歴史のうねりと人々の喜怒哀楽がみずみずしく語られる。 ■庶民に徹し、違う見え方 喜怒哀楽絡め 1853年のペリー提督率いる黒船艦隊…