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年金関連法案の「法案審査」が行われた自民党の厚生労働部会=2025年4月24日、東京都千代田区の同党本部

 年金関連法案が24日、今国会に提出される見通しとなった。夏の参院選を見据え、自民党内には根強い慎重論があったが、野党側が福岡資麿・厚生労働相の不信任決議案をてこに追い込んだ形だ。ただ、法案は基礎年金(国民年金)の底上げ策を外した「骨抜き」の状態で、成立の見通しも立っていない。

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 年金法案は、今国会の重要法案として与野党が「重要広範議案」に指定。当初は3月中旬に国会提出される予定だった。ところが、年金は政権の「鬼門」。参院選を前に法案が「火だね」となることを警戒する声が、特に参院自民内に強く、膠着(こうちゃく)状態だった。

 こうした中、自民の坂本哲志、立憲民主党の笠浩史・両国会対策委員長が24日に国会内で会談。笠氏は会談後、記者団に「(25日の午前中までに)提出する期日の見通しが立たないのであれば、(福岡氏の)不信任案提出へ向けた準備に入る」と迫ったことを明らかにした。一方の坂本氏は、笠氏に5月中旬までの提出を伝え、記者団に「党執行部は出す意思を固めている」と話した。25日には期日も含めて答えるという。

 自民の厚生労働部会は24日に「法案審査」を実施。国会提出へ手続きを進めることを確認した。

基礎年金底上げ策は外し「骨抜き」のまま

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