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蓄電池が入るコンテナ。紀の川蓄電所には64台のコンテナが並ぶ=2024年11月29日午前11時5分、和歌山県紀の川市、森下友貴撮影

 電力会社を相手にした蓄電所ビジネスが国内で広がりつつある。電気が市場に余って安く調達できる時に蓄電し、高いときに電力市場で売電して利益を得る仕組みだ。将来の市場の成長を見込み、金融や建設業といった電力業界以外からも参入してきている。

 2024年11月下旬、和歌山県紀の川市。関西電力グループの変電所に隣接する約8千平方メートルの敷地には、リチウムイオン蓄電池を格納した64台の白いコンテナが並んでいた。

 ここは関電とオリックスが共同で建設した「紀の川蓄電所」(出力4万8千キロワット)。蓄電容量は11万3千キロワット時で、一般家庭約1万3千世帯の1日の電力使用量に相当する。国内で稼働中の蓄電所では国内最大級といい、12月1日から運転を始めた。事業費は約80億円で、国の補助金を除く約55億円を両社で折半する。

 オリックスは、メガソーラー…

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