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個々の課題研究の授業で量子科学技術研究開発機構の研究員らから助言を受ける2年生=2025年6月18日午後、群馬県高崎市の県立高崎高校、宮坂麻子撮影
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 科学・技術・工学・芸術と教養・数学を融合させた「STEAM教育」×「探究学習」――。小学校から大学まで広がりをみせるなか、地域と連携しながらSTEAM人材を育成する教育を全国に拡大しようと、一般社団法人「学びのイノベーション・プラットフォーム(PLIJ)」が昨年度から、未来に通じる教育活動をする学校や団体を表彰する事業を始めた。グランプリを受賞した10団体のうち、群馬県立高崎高校と金沢大学の取り組みを紹介する。

研究所・大学・地域とも連携して開発 群馬県立高崎高校

 群馬県の伝統校、県立高崎高校。6月中旬、STEAM型課題研究の授業をのぞくと、3Dプリンターが並ぶ教室で、2年生20人近くが端末に向かっていた。

 剣道部の2人は、竹刀を振り下ろす角度や速度をデータで確認するシステムを開発中。別の生徒は、市内の貸し出し自転車の区域外走行や放置を防ぐ方法を研究中だ。

 困っている生徒に助言して回るのは、量子科学技術研究開発機構・高崎量子技術基盤研究所の研究者2人。「その方法は費用がかさむね」などと一緒に実現方法を探る。

 同校は、2002年度の文部…

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