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広島・中村奨成=2024年
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 (23日、プロ野球 広島東洋カープ7―1東京ヤクルトスワローズ)

 広島の攻撃の口火を切ったのは、今季初めて1番打者で先発出場した中村奨成だった。

 一回、ヤクルトのベテラン石川雅規をペースに乗せない。粘って8球目を左翼への二塁打にすると、二回も先頭打者として左翼へ二塁打。2度とも本塁を踏んだ。

 地元広島の広陵高3年だった2017年に夏の甲子園で6本塁打を放ち、1大会の最多記録を更新。強打の捕手としてドラフト1位で入団したプロの世界で壁にぶつかった。入団時から着けていた背番号「22」が昨季から「96」になり、登録も捕手から外野手になった。一からの出直しだと奮起したが、それも思うように結果に結びつかなかった。

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 バットをスムーズに出せる位置を模索するなど振り込んで迎えた8季目は「チームのために1本打てる選手になる。出してもらったら、しっかりと結果を残すだけ」と背水の覚悟で臨んでいる。

 三回の中前安打で3季ぶりに3安打の固め打ちをマークした中村奨について、新井貴浩監督は「ここ数試合、少ないチャンスでいい打撃をしていた。若い選手がいい競争をしてくれていて、チーム力が上がっていると感じる」とうなずく。

 好投しても打線の援護がなかった大瀬良大地に序盤から大量リードをプレゼントした中村奨。「チームに勢いを持って来られるようにという思いだった。チャンスをものに出来るよう頑張ります」

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