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すかいらーくホールディングス会長 谷真(たに・まこと)1951年生まれ。関東学院大卒。77年に旧すかいらーくに入社。子会社の社長などを務め、2008年から社長。社長兼会長を経て23年から現職=東京都武蔵野市
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 外食チェーン「ガスト」「ジョナサン」などを手がけるすかいらーくホールディングス(HD)はこの春、専門性を評価する新たな人事制度を導入しました。スキルの高い店長職の最高年収は、以前の840万円から上がり、1千万円を超える例も珍しくなくなるそうです。ねらいは何か。谷真会長に聞きました。

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 ――4月から導入した新人事制度で、何が変わったのでしょうか。

 「給料の決め方を抜本的に変えました。以前は、課長や部長といった役職が上がっていかないと、給料が増えなかった。その制度も残していますが、部長にならなくても、スキルのある人なら専門性を評価するようにしました。本部の従業員だけではなく、店舗も対象です」

 ――専門性をどう評価するのですか。

 「たとえば、購買を担当する従業員には、購買のスキルがある。メニュー開発、データ分析などの担当も同様でしょう。それぞれの担当ごとに、スキルのレベルを認定する社内の資格試験があり、それに通って実績もともなっていれば、給料が上がる仕組みです」

 「店長はマネジャーとしてのスキルを評価します。資格は7~8段階あり、一番上なら年収が1千万円以上になる見込みです。突出した売り上げの店を率いたり、地方で5店舗ぐらいを1人で管轄したりする店長を想定しています」

 ――同じ仕事を続けていても、スキルが上がれば給料も増えるのですね。

 「そうです。店長になるのがゴールではなく、その先も従業員に提示したかった。チャレンジする人が必ず出てくるでしょう」

 ――新制度で賃金が下がる従業員も出るのでは。

 「出ます。ただ、賃上げにな…

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