Smiley face

 傷や虫食いなどで出荷できず、畑で大量に廃棄する果物をなくしたい。現場に課せられた「のうかのしゅくだい」として、消費者と一緒に解決策を探っている。

 120年余り続く和歌山県紀の川市の農家の6代目、松原好佑さん(35)。住宅会社勤務を経て、25歳で就農し、柿や柑橘類などを育てている。

 農家になって驚いたのは、傷があるなどして出荷できない規格外の柿が畑に積み上げられ、廃棄されていることだった。衝撃的で、悔しい気持ちになった。廃棄されるのは、自身の農園の柿だけでも年間1・5トンほど。産地全体では膨大な量だ。これを何とかするのは作った農家の責任ではないか。それを「しゅくだい」ととらえ、2022年にプロジェクトをスタートした。

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