夏は気温が高く、細菌による食中毒が起きやすい季節。いまの酷暑ではなおさら気をつけたい。厚生労働省や農林水産省などが公表している食中毒予防策からポイントをまとめた。

 飲食店での食事が原因と思われがちだが、家庭でもしばしば起きている。2024年に報告された食中毒1037件のうち10・4%は家庭で起きた。これは保健所に届け出があり調査した上で食中毒と確定した数の統計で、実際の発生数はさらに多いとみられる。

 細菌による食中毒予防は、①細菌を食べ物に「つけない」②食べ物についた細菌を「増やさない」③食べ物や調理器具についた細菌を「やっつける」が3大原則とされる。これを、日々の生活にあてはめてみると……。

食材の買い物

 スーパーなどで食材を購入した場合、寄り道せずに家に帰ろう。食品の温度が高くなると細菌が増えやすくなる。

 肉汁や魚介類は、水分が漏れないよう、ポリ袋などにそれぞれ分けて包む。肉や魚から出る汁(ドリップ)には食中毒菌やそのエサになる成分が含まれていることがある。帰宅した後も、他の食品に触れないように保存する。

 冷蔵や冷凍が必要なものは、できれば氷や保冷剤と一緒に持ち帰るとよい。

冷蔵庫などへの収納

 帰宅したら、食品に表示されている保存方法を確認し、必要なものはすぐに冷蔵庫や冷凍庫に入れる。

 冷蔵庫には食品を詰め込みすぎない。空気の流れが悪くなり、冷えにくくなったり、温度にムラができたりする。温度上昇を防ぐため、ドアの開け閉めは素早く。

調理するとき

 始める時には手を洗っても…

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