強さと、微生物によって分解される性質を備えたプラスチック材料を開発したと、神戸大などのグループが10日、発表した。「水素細菌」を徹底的に改造して、次世代材料をつくる「工場」にする「バイオものづくり」の試みだ。
プラスチックごみの海洋汚染を解決するために、生分解性プラスチックの開発が課題になっている。植物からつくる「ポリ乳酸」は石油由来の合成プラスチックの代替素材として注目されているが、海水中で分解しにくい。
神戸大の田口精一特命教授らのグループは、2008年に、大腸菌の遺伝子組み換えにより、「LAHB」という分子の合成に成功した。LAHBは、天然ポリエステルに乳酸を組み込んだ分子で、分解される「次世代型のポリ乳酸」だという。しかし、大量生産がむずかしかった。
今回、土の中にすみ、植物油…