南米ベネズエラで7月28日、マドゥロ大統領の任期満了に伴う大統領選挙がある。強権的な国家運営を続けるマドゥロ氏は3選を目指すが、複数の世論調査では野党候補が大きくリードしている。選挙が公正に実施されるかが焦点の一つになっている。
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「祖国のために闘う勇敢な男女(市民)を見ると、幸福感で満たされる。我々は勝利する!」
マドゥロ氏は10日午前、国内でも貧困層が多いとされる東部スクレ州で住民と交流する動画を自身のX(旧ツイッター)に投稿した。「スーパー・ビゴーテ(口ひげ)」という愛称を自ら広めようとするなど、投票日に向けて「庶民派」としてのアピールに余念がない。
野党候補、急速に支持拡大
かつて南米の「民主主義の優等生」と呼ばれたベネズエラは、1999年にチャベス前大統領が権力を握って以降、権威主義的な体制の構築が進んできた。
2000年代は豊かな石油資…