中欧ハンガリーはEUの「異端児」と呼ばれています。反移民で反LGBTQ、自国第一主義を掲げ、中国やロシアとの関係を重視しているからです。そんなハンガリーで来年、総選挙が予定されています。2010年以来権力の座にあり、強権主義を強めるオルバーン・ヴィクトル首相ですが、彼の有力対抗馬が現れたそうです。地経学研究所の石川雄介研究員による寄稿です。
「ウクライナのEU（欧州連合）加盟は、私たちを差し置いて決めさせてはならない」
私が研究する中欧のハンガリーでは、最近、そんな内容の与党の宣伝ポスターが街中に貼られている。初めて訪れる者には、異様な光景に映るだろう。
オルバーン・ヴィクトル政権…
