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新潟産大付―花咲徳栄 力投する花咲徳栄の先発上原=角野貴之撮影

(9日、第106回全国高校野球選手権大会1回戦 花咲徳栄1―2新潟産大付)

 花咲徳栄の背番号1、先発上原堆我(たいが)は燃えていた。埼玉大会が終わってすぐ、甲子園での初戦の先発登板を岩井隆監督から伝えられていたからだ。

 「自分が抑えて勝つ」。昨夏から主力の1人で、秋以降は県内で公式戦無敗のチームを支えてきた右腕。この日、直球は最速147キロを計測し、スライダーもキレがあった。

 ベース寄りに立って外角の球に食らいついてくる相手打線に苦しみながら、「困ったときはまっすぐでいく」と強気で内角を突く。この夏で自己最多となる152球を投げ、被安打11で2失点に抑えた。

 「ずっと甲子園にあと1歩届かなかった。悔しい思いもして、練習も厳しいときがあったけど、最後の最後で甲子園に出られた。やりきった。悔いはない」と涙は見せなかった。

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