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強風の影響で架線に引っかかった、飯坂線の車両のパンタグラフ=2025年3月26日午前11時40分、福島市笹谷、岡本進撮影

 福島県内では26日、台風並みの強い風が吹き、風にあおられて転倒するなどして、少なくとも10人がけがをした。県内の浜通りと中通りには一時、暴風警報が出ていた。

 内陸部の郡山市では午前10時51分に、観測史上最大となる32.1メートルの最大瞬間風速を記録した。郡山地方広域消防組合によると、その前後の約3時間半の間に、風による影響で30~90代の9人がそれぞれ、市内の病院などに救急搬送された。80代の女性と60代の男性は、歩行中に強風であおられて転び、骨が折れる重傷という。

 9人のうち6人は歩行中、1人はバイクを走行中に風にあおられて転倒。ほか1人は風で飛んできたものが顔にあたり、もう1人は交差点でよろけて信号機にぶつかったという。

 また、32.6メートルの最大瞬間風速を記録した白河市でも、70代の男性が風で転倒し、病院に救急搬送されたという。

 福島市では、福島交通飯坂線が午前9時半過ぎに、風の影響で車両のパンタグラフが架線に引っかかり、落下した。全線で終日運休となった。

 福島地方気象台によると、低気圧が日本海を東北東に進み、低気圧から南へ延びる寒冷前線が東北地方を通過したため、気圧の傾きが大きくなった地域で暴風となった。

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