防衛省が鹿児島県さつま町での弾薬庫(火薬庫)整備計画を公表してから初めての町長選・町議選が8日に告示される。これまで町と議会は一体で防衛施設の誘致に取り組んできた。弾薬庫整備をめぐる議論が選挙を機に活性化するかどうか、注目される。
旧3町が合併して2005年に誕生した町の人口は当時、約2万6千人。人口減が急速に進み、今年3月現在で約1万8千人に。その対策として町商工会などが自衛隊施設の誘致を提起し、町と議会も賛同した。
防衛省は同町の中岳周辺を建設候補地に選び、23年12月に整備構想を公表した。地盤などの適地調査を実施して「火薬庫整備は可能」と判断し、25年度予算に調査・設計費を計上した。
町長選は、現職の上野俊市氏(62)以外に立候補の動きがなく無投票の可能性が高い。選挙戦になった場合、上野氏は、町の活性化策を中心に訴える方針で、弾薬庫に触れる考えはないという。
現在の町議16人全員が弾薬庫整備に賛成・容認だ。24年3月議会で、自衛隊施設の誘致活動を中止するよう町議会に求める陳情が出され、全会一致で不採択にしている。弾薬庫整備に異議があっても、紹介議員になってくれる議員がおらず整備反対の請願を出すことさえできない。
既成事実化された国策の論戦 識者「低調になりやすい」
定数が現在の16から2減となる町議選には今のところ現職11、前職1、新顔7の計19人が立候補予定だ。このうち新顔2人が整備計画反対を掲げる。
共産新顔の男性(58)は…