兵庫県西宮市は、保育施設の待機児童が4月1日時点で121人だったと発表した。全国ワースト3位だった昨年の56人から倍増。保育所など3園を開設したが、小規模保育所など7園が閉園。過去最多3493人の入所申込者に対応しきれなかった。
入所申込者は昨年より163人増えた。待機児童の内訳は、1歳児77人、2歳児44人。
国の集計で待機児童に含まれない、特定の保育所を希望したり保護者が育児休業中だったりするケースを含めると、過去最多の1258人が入所できなかった。
西宮市の待機児童は2018年に過去最多の413人だった。以降、市は各種保育施設の整備をするなど対応を進めてきたが、増え続ける保育需要に受け入れ枠が追いつかない状況だ。
小規模保育所などの閉園が相次いだのも影響したとみられる。保育士の確保が困難なこと、経営者が高齢化したことなどが閉園の主な理由という。
石井登志郎市長は「十分な受け入れ枠をつくることができず申し訳なく思う。少子化という大きな流れを踏まえつつ、保育需要などをしっかり分析し、対応していく」と述べた。(真常法彦)