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お墓のイロハ㊤

 人生の終わりについて考える「終活」。中でも、お墓をどうするかは難しい。先祖や子孫のことを思うと、自分だけで決めていいのか迷うことも多い。そこで、日本石材産業協会が認定する「1級お墓ディレクター」の能島孝志さん(68)に、後悔しないお墓の選び方を教えてもらった。

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 ――お墓ディレクターという資格があるのを初めて知りました

 お墓を建てるのは家を買うのと同じで、一生に何度もない大きな買い物です。家を建てる時は、住宅会社にしっかり希望を伝えると思います。でも、お墓選びになると業者任せの人が多いのです。

 1995年1月の阪神・淡路大震災では多くの墓石が倒れました。その修復に加え、多くの方が亡くなり、新たな墓地も増えました。当時、私はある石材会社の営業部長でしたが、当時、お墓は松竹梅と3種類ぐらい用意して、その中から選んでもらうのが業界の常識でした。売れればいいという風潮に疑問を感じた私はその年の4月に独立しました。

 2015年の調査ですが、国民生活センターに寄せられた墓石関係の相談は1192件でした。仏壇関係608件、葬儀関係617件の倍近く。消費者にとって、お墓はわかりにくい商品で、そこにつけ込んだトラブルが多いのは残念ながら事実です。

 安心して相談できる人を増やそうと、日本石材産業協会は2004年、お墓ディレクターという資格を新設しました。お墓の種類や歴史、墓地、埋葬などの幅広い知識を問う検定試験に合格した人に資格を与えており、23年現在、兵庫県には1級が50人、2級が169人います。

 ――最初に何を検討したらいいのでしょう

 まずは墓地選びです。普通は…

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