長崎市の小江原中学校で5月30日、得意科目を生かして平和を発信する方法を考える平和学習の授業があった。3年生約80人が参加し、平和活動に携わる大学生や社会人からアドバイスをもらいながら、原爆の恐ろしさや核廃絶について県内外の人に発信する方法を考えた。
生徒らは国語、理科、音楽、美術、技術、英語の6科目の中から得意科目を一つ選び、授業で学んだことを生かして平和を発信する方法を考えた。
技術を選んだ生徒からは、長崎大核兵器廃絶研究センター(RECNA)が推計している世界の現役核弾頭の数、9583発(2024年現在)の数の多さを表現するため、ストローや発泡スチロールを使った模型を工作する案が出た。
美術を選択した土橋愛依菜(めいさ)さん(14)は平和へのメッセージやイラストを描いたうちわを配ることを提案。「暑い夏に実用的なものを配れば多くの人に届くのではないか」と述べた。一般社団法人ピース・エデュケーション・ラボ・ナガサキのメンバーで長崎大2年の渡辺咲来(さくら)さん(20)は「街中でうちわを受け取ってもらうために、どんな声がけをしたらよいか考えてみよう」などとアドバイスしていた。
生徒らは今回のアドバイスを生かして計画を進め、7月上旬にそれぞれの企画を長崎駅や平和公園などで披露する予定だ。