特別展「飛驒の自然」では、御嶽山の噴火災害で穴が開いた建物の壁や噴石も展示されている=2024年7月19日午前、名古屋市の名古屋大学博物館、高木文子撮影

 死者58人、行方不明者5人を出した御嶽山(長野・岐阜県境、3067メートル)の噴火から10年になるのに合わせ、災害の教訓を伝えるパネル展が名古屋大学減災館(名古屋市)で開かれている。初日は御嶽山の「火山マイスター」として長野県で認定を受けた男性が、山の魅力や登山時のヘルメット着用の大切さを伝えた。展示は8月30日まで。

 パネル展は、御嶽山のふもとの長野県木曽町と王滝村にあるビジターセンターの展示が「出張」する形で実現した。初日の19日は、名古屋大御嶽山火山研究施設の研究協力員である竹脇聡さん(63)=木曽町在住=がギャラリートークを担当。竹脇さんは登山者らに火山防災の知識を伝える火山マイスターを務めており、御嶽山の恵みや噴火災害の悲惨さ、災害後に避難用シェルターが設けられたことなどを説明した。

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