2027年春の完成を目指す「デジタル創生館」のイメージ=四国大学提供

 四国大学(徳島市)に来年4月、新たに「デジタル創生学部」が設置される見通しになった。機械や情報、経済など理系と文系の分野を融合した学習内容で、入学定員は100人。地元企業から「デジタル人材」を求める声が寄せられていたという。

 文部科学省の大学設置・学校法人審議会が8月29日、設置を認めるよう答申した。同大学の新学部設置は2009年の看護学部以来、17年ぶり。

 学科はデジタル創生学科のみで、コースは三つ。IoT(モノのインターネット)やドローン操縦などの専門人材を育てる「デジタルイノベーションコース」、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)などの映像表現の可能性を追求する「メディアデザインコース」、AI(人工知能)やデータを活用して社会課題の解決を目指す「AI・情報システムコース」だ。

 1年生から地元企業や自治体でのインターンシップに参加し、ワークショップなどを通して現場の仕事に触れられるという。学部開設時は14人の教員が指導にあたり、将来は大学院設置も視野に入れている。

 学部棟「デジタル創生館」(5階建て、延べ約3200平方メートル)とドローン実習などに使う「アリーナ」(3階建て、延べ約3300平方メートル)は27年春の完成を目指す。

 入試では、推薦入試など一部の選抜に「女子枠」を同大として初めて設ける。松重和美学長は「卒業生の6割が県内に就職する地域と密着した本学で、いかに地域を活性化し、課題解決していくかということにチャレンジしたい」と話した。

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