あいさつする実行委員長の河合節子さん=2025年3月20日、東京都江東区北砂1丁目、佐野楓撮影

 10万人が犠牲となった1945年3月10日の東京大空襲の記憶を次世代に伝えるため、犠牲者の名前を読み上げる追悼集会が20日、東京大空襲・戦災資料センター(東京都江東区)で開かれた。

 遺族らの企画で2021年に始まり、大空襲から80年の今年で5回目。21年は410人分だったが、参加者や名簿の提供団体が年々増え、今年は初回の10倍となる4138人の名前が読み上げられた。

 実行委員長の河合節子さん(86)は、母と2人の弟を大空襲で失った。「(10万人の)ひとりひとりに名前があり、家族があり、これから先を生きる未来があった。人の命、人間の尊厳を思うとき、戦争の犠牲者を数にしてしまうことは許されない」と訴えた。

 実行委員会によると、東京都…

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