力投する志度の片山祐慎投手=2025年7月17日、高松、木野村隆宏撮影

 (17日、第107回全国高校野球選手権香川大会3回戦 英明11―1志度=5回コールド)

 2点を追いかける志度の二回裏の攻撃。片山祐慎投手(3年)はバットを短く握り、打席に立った。

 「次につなぐ意識でした」

 チーム初ヒットとなる二塁打を放ち、チャンスをつくると、後続の適時打でこの回1点を返した。「ここから逆転するぞ、と声を掛け合いました」

 この日のマウンドでは、雨でボールが滑り、初回から四死球が重なる苦しいピッチングが続いた。それでも四回の投球では三者三振で切り抜けるなど、調子を取り戻しつつあった。

 しかし、雨が強まると再び制球が乱れ、ボール球が増えた。五回に3点を失ったところで降板し、左翼の守備にまわった。最後はさらに突き放され、コールド負けした。

 試合後、「雨がなければ、と思う部分もある。でも、3年間毎日楽しかった」と話した。新鞍幸一監督は「一生懸命投げてくれた」と、奮闘をたたえた。

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