福岡市の会社役員の男性(54)は3年ほど前、インターネットの中古車販売情報に心を躍らせた。念願の高級車トヨタ「レクサスLX」が手頃な価格で売り出されていたからだ。
販売業者は間に入れず、売り主と直接メールでやりとりして購入が決定。埼玉県内の受け渡し場所に現れた男性に現金約520万円を手渡し、12時間ほどかけて自宅に持ち帰った。
男性が衝撃の事実に触れたのは約2週間後。パーツ交換などのために車を預けた整備業者から電話を受けたときだ。
「すみません、驚かないでください。車を盗まれました」
隣町の板金工場から持ち去られたという。
「そんなことが……」と男性は面食らった。だが、悲劇はレクサスを買った時点で仕組まれたものだった。
実は、窃盗グループが事前に…