中断するといらいらする、のめり込みを隠すためにうそをつく――。思春期にこうした不適切な状態でオンラインゲームを利用すると、抑うつや不安などのメンタルヘルスの不調につながると、国立精神・神経医療研究センターと東京都医学総合研究所などの研究チームが確かめ、専門誌に発表した。集中力が続かない、落ち着きがないといった「注意欠如・多動」の傾向が強いと、影響が出やすいこともわかった。
インターネットに接続できるゲーム機やスマホが普及し、ほかの人と手軽に対戦できるオンラインゲームにのめり込む子どもや若者らが増えており、心身への影響が議論されている。
オンラインゲームの不適切な利用とは、中断するといらいらする▽プレー時間を減らせない▽いやな気分の時にプレーする▽学業や人間関係に支障をきたす▽のめり込みを隠すためにうそをつく――といった状態をさす。
研究チームは2002~04年に生まれた東京都内の3171人を10歳から追跡。12歳時点で不注意や落ち着きのなさの程度を、14歳時点でオンラインゲームの不適切な利用状況を、16歳時点で抑うつ、不安、精神症、幸福度低下という四つのメンタルヘルスの状態を、国際的な指標などに基づき評価した。もともとメンタルヘルスの不調があった人は除外し、年齢や性別、孤独感の有無、近隣との結びつきなどの影響を取り除く手法で分析した。
その結果、オンラインゲーム…