米アイオワ州デモインで2025年7月3日、イベントに臨んだトランプ米大統領=ロイター

 トランプ米大統領は22日、「日本との大規模なディール(取引)を完了させた。おそらく史上最大のディールだ」と自らのSNSに投稿し、日米関税交渉の妥結を伝えた。あらゆる交渉の合意を、自らの手腕の誇示に使うトランプ氏。最近まで非難していた日本の提案も、トランプ氏の「宣材」としてはまったことが、急転直下の合意の背景にありそうだ。

  • 自動車への関税は計15%に 日米関税交渉、相互関税は15%で合意

 「日本は、私の指揮の下で米国へ5500億ドルの投資をし、米国はその利益の90%を得る」

 トランプ氏が投稿でまず示したのが、日本による80兆円という途方もない対米投資だ。投資の中身は一切触れられていないが、巨額の投資を「自らの指揮で」勝ち取ったように誇った。「このディールは何十万もの雇用を生み出す」とも明記した。

聖域の市場開放を思わせる書きぶり

 トランプ氏の「ビジネスマン…

共有
Exit mobile version