性教育の事実上の障壁となっているとして、学習指導要領の「はどめ規定」を撤廃するための署名を集めている関係者が10日、都内でシンポジウムを開いた。署名は約2週間で2万筆以上集まっており、教育評論家の尾木直樹さんらは、「子どもたちにとって必要な性の学びのために撤廃は必要だ」と訴えた。
「はどめ規定」は1998年度に学習指導要領に盛り込まれたもの。小5理科では「人の受精に至る過程は取り扱わない」、中1の保健体育では「妊娠の経過は取り扱わない」と記され、「はどめ規定」と呼ばれてきた。
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文部科学省ははどめ規定について、「性交を教えてはいけないと禁止するものではない」とするが、「性交について教えてはいけない」と解釈している教員も多くいるほか、教育委員会などから「規定があるから性交は教えないように」と指示を受けたという声もあるという。
署名は〝人間と性〟教育研究協議会幹事会などで構成される実行委員会が実施。8月下旬から開始し、今月10日時点で約2万1600筆集まっているという。
この日のシンポジウムには委…