相手方には権力もお金もある。自分には、ない。でも、そんな圧倒的な不均衡を理由に、口封じを強いられてはならない――。英国でそんな議論が進んでいる。
- 権力や財力背景の「口止め」契約、英国でできなくなる? 政府が検討
1998年、ゼルダ・パーキンスさんは20代半ばだった。ロンドンを拠点に、ある大物映画プロデューサーのアシスタントとして働いていた。現在は米国で収監されているハーベイ・ワインスタイン受刑者(72)だ。
パーキンスさんに対するセクハラは日常だった。同僚女性がレイプされそうになったことを機に怒りは限界を超え、2人で退職の道を選ぶと、「和解案」が示された。
■「カネで口をふさぐ」手段…