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阪神の中野拓夢=白井伸洋撮影
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 阪神タイガースの中継などでおなじみの朝日放送テレビ・高野純一アナウンサーと、朝日新聞スポーツ部のトラ番が定期的に語る「虎バン主義。」。2季ぶりに虎バンに復帰した大坂尚子記者と春季キャンプで気になった選手をテーマに話しました。

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 大坂 オープン戦も始まり、シーズンインも迫っています。春季キャンプで目にとまった選手はいましたか。

 高野 中野拓夢選手がよさそうです。初日からチームを引っ張っているように見えました。

 大坂 キャンプでは「全体練習ではきびきびした姿など、野球に取り組む姿勢をしっかり後輩に示していければ」と話していました。昨季は全143試合に出場も、打率2割3分2厘と低迷。巻き返しに期待です。

 高野 昨季の成績の悔しさをぶつけているように見えました。何カ月も経つと悔しい気持ちを維持するのは難しいと思うけど、そこはさすがだなと。

 大坂 昨季は内角球を強く打ちたいと考えたら、外角球へのアプローチが悪くなったと反省していました。キャンプではバットが体に巻きつくイメージで打つことを試していました。

 高野 積極的にいくことと低い打球をテーマにしているとも。近本光司選手との1、2番が機能しないことには点も取れないし、キーマンでしょう。

 大坂 積極的といえば、盗塁です。昨季は6個。2021年に30個で盗塁王を獲得したときのように走ってほしいです。私が気になったのは、高卒3年目の門別啓人投手です。2軍新球場のオープニングゲームで先発して4回無失点。「ここで投げるのはこれっきりにしたい」と1軍を見据えた頼もしい発言もありました。

 高野 投球フォームもただ力投するのではなく、うまく力を抜いてゆったりした感じでした。解説でご一緒した能見篤史さんは「めいっぱい投げた昨季と同じくらいの球速で、球質も良くなっている」と評価していましたよ。

 大坂 本人は「変化球が低めに決まれば、真っすぐもより生きてくる」とも。開幕ローテーションも狙えそうですし、プロ初勝利を早く挙げてほしいです。

 高野 大竹耕太郎投手もケガしている中で、貴重な左腕。楽しみです。

 大坂 シーズンの予想はどうですか。

 高野 DeNAや巨人は成熟している主力が多い中で、力もあって伸びしろもあるのは阪神くらいじゃないでしょうか。佐藤輝明選手、森下翔太選手の新3、4番も楽しみです。

 大坂 前川右京選手もオープン戦序盤で2試合連続本塁打など状態が良いです。同じ外野では、高卒3年目の井坪陽生選手も1軍にいます。

 高野 若手が育ってきて、選手層も厚くなっていると感じます。

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